SMTで使われる電子部品は、主に3つの供給(梱包)形態があります。
このほかにも、バルクや最悪のバラというのもありますが、一般的ではありません。
リールは電子部品をテープに設けられた穴に格納して巻いたものです。その詳細は「JIS-C0806-3」で決められています。
テーピングは、紙テープにパンチ穴をあけて電子部品を収納した紙テープと、プラスチック素材にを金型で成型したエンボステープ、最近ではほとんど見なくなりましたが、穴をあけた台紙と粘着テープを使った紙テープの3種類があります。基本的に紙テープは8mm幅しかありません。粘着テープは32mm、エンボステープはすべての幅およびピッチに対応可能です。
8mmでは、紙とエンボスが混在しますが、マウンターの機種によっては、対応するフィーダーが異なる場合がありますので注意してください。
紙テープ
エンボステープ
リール部品はフィーダーと呼ばれる部品送り装置にセットされ、マウンターに取り付けられます。
フィーダーに部品を取り付けるときには、トレーラー部という部品の入っていない部分が必要となります。
JISでは400mm以上と決められています。これは、フィーダーがカーバーテープをはがし、部品を自動的に送り出すために構造的に必要な部分です。その長さは、マウンターによって異なりますが、0mmではどのマウンターもテープを送ることができず、部品を供給できません。特に試作など数量の少ない場合によく見られるカットテープによる供給では、部品先端をトレーラー部に加工するなどの工夫が必要となり、部品が無駄になりますので、供給方法や数量は十分検討が必要です。
トレイは、QFPやPLCC、BGA等、多ピンで高価なデバイスによく使われます。こちらはJEDC、JEITA等に規格がありますが、デーバイスのパッケージ形状により、様々な形があります。また、大型のコネクターなどの異型部品もトレイ供給が多いようです。特に異型部品は規格化が全くされていないので、マウンターの仕様によっては対応できない場合があるので、最も注意が必要です。
スティックはDIP部品の時代から使われている供給形態ですが、SMDではそんなに多くはありません。主にSOP,SOJ等に使われます。スティックフィーダーは基本的に1品1様となりますので、部品の形状が変わると、それに対応したスティックフィーダーを購入する必要があります。スティック供給の新規部品を採用するときは、イニシャル費もかかることを考えておいたほうが良いようです。